舌側矯正装置の種類 メーカー

ここでは、世に出ている主な舌側矯正装置の種類（メーカー）についてご紹介していきます。

リンガルブラケット矯正装置(クリッピーL)

リンガルブラケット矯正装置(クリッピーL)は、矯正装置とワイヤーの摩擦抵抗が少ないセルフライゲーションシステムを採用した舌側矯正装置です。装置が小型であるため、違和感が小さいのが特徴です。

セルフライゲーションシステムでは、ブラケットにシャッター構造を導入し、ワイヤーをこのシャッター部分に通すことで従来より摩擦抵抗の少なくしています。弱い力で歯が動くので、従来に比べ、矯正による歯の痛みの軽減や治療期間の短縮が期待できると言われています。

当院では、主にこのリンガルブラケット矯正装置(クリッピーL)を採用して、国内大手の矯正歯科専門技工所であるアソインターナショナル社に装着ベース作成を依頼し、オーダーメイドの舌側矯正を行っております。

カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)

ドイツ生まれの舌側矯正システム

当院では世界No.1のシェアを誇るドイツの舌側矯正システムです。装置が薄いので発音への影響が少なく、貴金属が主成分であるため、金属アレルギーが出にくいことが特徴です（舌側矯正には金属の装置しかありません）。

• 患者さんごとに歯型を取り、歯の裏の形に合わせて、オーダーメイドで製作される装置です。
• CAD/CAMという方法で装置を作成することにより、装置を薄くすることができます。
• ブラケットのみならずワイヤーもロボットが作成し、ドクターの技術の介入が少ないシステムです。
• 金の割合が大きいため、比較的金属アレルギーの心配が少ない装置と言えます。

問題点としては、ドイツでの製作になるため納期が遅いことです。このため、治療の開始も遅くなります。また、装置が故障した際にはドイツからの取り寄せになってしまい、数ヶ月単位での治療期間の延長を余儀なくされる場合が有ります。

カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(ハーモニー)

フランス生まれの新しい舌側矯正システム

カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(ハーモニー)は、リンガルブラケット矯正装置(クリッピーL)と同じセルフライゲーションブラケットを採用したオーダーメイドの装置で、摩擦が軽減されています。ただし、上記2製品と比較すると装置が大きいため、違和感や干渉の問題があります。

カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(ハーモニー)のネックは、日本からだと発注してからブラケットが届くのに2ヶ月前後もかかってしまうことです。また、カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)と同様、装置の故障時には治療期間の数ヶ月単位での延長を余儀なくされる場合が有ります。

カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(インコグニート)はブラケットやワイヤーも金なのに対し、カスタムメイド型リンガルブラケット矯正装置(ハーモニー)は銀です。舌側矯正装置は表側からは見えないとは言え、大きく口を開ければ見える装置です。金よりは銀の方が口の中では目立つかと思います。